プール

 

夜学通いの1年が終わって、空いた時間を何に使うかが問題だった。

通学を含めると、1日5時間×週5日がなくなったし

仕事も朝からだったり、昼から夜までの時差出勤だったり、いいように使われているので、生活の隙間を埋めるピースを探していたのだ。

 

去年の秋に母親を連れて韓国へ行った。早起きして、することがなく毎日ホテルのプールで泳いでいたら、やっぱり泳ぐのは気持ちいいなと改めて思ったので、帰ってきて近所のスポーツジムに入会してプールに通いだした。

 

プールといってもほとんど歩いているのだけど、これがちょうど生活にはまった。

最初はケチってデイ会員にしたけど、すぐにフルタイムの会員に変更した。

午前中休みの時プールに行けるし、

平日は午後11時までプールが使えるので、夜勤の仕事が終わっても行ける。

休みの日はプール三昧だ。

 

懸案の体重も7キロぐらい落ちた。

 

サウナがあるのも良い。

最初は長く入っているのが苦手だったけど、今では10分以上入っていられるようになった。

例年以上に寒い今年の冬、体調を1回しか崩さなかったのもプール通いのおかげだと思う。

 

さて、サウナに入っていると団塊世代の「人生すごろくアガリ」のおっさん達がたくさんいる。

普段は静かなのだが、あの世代の悪い癖で群れると騒ぎだす。

テレビを見ながら「相撲の世界は特殊なんだよ、馬鹿だなぁ~」と

もうすぐ滅ぶ価値観をタマキンと一緒にさらしている。

「バカはお前だよ」と、健全な肉体を作る施設で、不健全な魂を黒々させながら眺めているけど、今日のサウナの中はオリンピックの中継だった。

 

女子カーリングを見ながら、おっさん達がテレビで仕入れた、にわか知識をひけらかしあう中

本橋マリリンと藤澤さんのインタービューの場面で「日本選手は美人だね~」と話し出した。

氷のレフ板効果とか北国だから肌がどうしたとか続くのかと思ったら

藤澤さんのアップに「勉強のできる顔だ」と言ったおっさんには、おっと思った。

 

確かに彼女は進学校の北見北斗高の出身だし、そもそもスキップは馬鹿にはできない

そういう知識はあまりテレビでは言わないから、おっさんの正直な感想だと思う。

でも、あのきれいな富士額を見て「勉強のできる顔」というのはなかなか出ないと思った。