来年の4月からの電車料金

来年の4月から消費税が5%から8%に上がり、電車料金も引き上げ相当分が値上げされる。

関東はSuicaPASUMOなどのIC乗車カードの普及率が高いので、IC乗車カードは1円単位に、切符は販売機が対応できないので10円単位の値上げ(場合により据え置き)になる。

2重価格ってやつだ。

 

12月12日、JR東日本の値上げ申請が行われたので、実際いくらになるか見てみよう。

http://www.jreast.co.jp/consumption-tax/pdf/usually_sub.pdf

現行→切符(IC乗車カード払)だと東京の特定区間内(山手線内含む)は

130円→140円(133円)

150円→160円(154円)

160円→170円(165円)

190円→200円(194円)

210円→220円(216円)

250円→260円(259円)

290円→310円(302円)

330円→340円(334円)

380円→390円(388円)

こんな感じだ。まぁ切符だと10円UPして、ICだと1ケタのUPということ。

初乗りが値上げしているのと、

特定区間の16キロから20キロの290円が、切符だと20円、ICだと12円上がっているのがポイントですね。

 

ちなみに東京の特定区間はこんな感じ

つまりこの中だとIC乗車カード使えばOK、ということになる。

 

噂されていた、IC乗車カードの料金が切符の料金より高くなる現象が発生するのは

この特定区間の外側にある「幹線」や「地方交通線」を利用する場合のようだ。

 

例えば、千葉→本千葉を先ほどの例で書くと

140円→140円(144円)

据え置きなので切符を買った方が4円安くなる。

逆転現象が起きるのは幹線の現在140円、320円、570円あたりのようだ。

 

今のところ関東の私鉄はまだ値上げ金額を発表していない(すくなくともHP上は)

12月12日現在で判明しているのは、JR旅客6社と関西の私鉄だ。

関西は値上げをする場合は10円単位ということで統一されている。

例えば、近鉄の初乗りは150円のままだが、

それ以降は200円→210円。250円→260円。290円→300円という感じで上がっていく。

http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/syouhizei.pdf

 

JR西日本も初乗りの120円~160円はそのままで

170円から10円の値上げのようだ。

http://www.westjr.co.jp/press/article/items/131211_01_tax.pdf

 

ニュースを見ると関西で1円値上げができない理由が色々書いてある。

IC乗車カードの使えない郊外駅が多いから、とあるが、それは関東も同じだろう。

あんなローカルなところも走っている東武鉄道だって全線IC乗車カードが使える。

 

1番の理由は、単純に関西のIC乗車カードの普及率が低いからだ。

関東では、電車共通のプリペイドカードだったパスネット

とっくに自動改札で使えなくなっているが

関西ではいまだにプリペイドスルッとkansaiを使っている人も多いし、

また回数券を使っている人も多い。

 

例えば関西の私鉄には関東の私鉄にはない、ハーフ回数券なるものがある。

http://rail.hankyu.co.jp/ticket/kaisuuken/

 

平日の10時~16時の間に利用できる時差回数券(オフピーク券)は10枚分の料金で12枚買えるが、使い勝手が悪いので3か月の有効期間を過ぎる可能性もある。

ところが、ハーフ券なら6枚でいいわけだ。

同じように土曜日や休日に使える土休券も14枚の半分の7枚で売っている。

このあたりの特典をIC乗車カードに載せることが難しく

「だったら回数券使うわ」という人がたくさんいるのだ。

 

あとスルッとkansaiもそうだけれど、10円でも残高があれば改札を通って電車に乗れてしまうのも関西の特徴だ。

東京のように先払いシステムにすると

「なんで残高あるのに乗れんのや!」となってしまうらしい。

さすがにJR西日本ICOCAは、他のJRに合わせて先払いだけど

東京でいうところのPASUMOであるPiTaPaは後払いだから

要するにクレジットカードなのだ。

ETCカードみたいなもんと思って貰うとOK。

(クレジット機能のないPiTaPaもあるが、最初に最低4万円払わないと作れない)

 

だから、発行の手間が大きいし、与信がない人には発行されない。

関東だとSuicaPASUMOを持っていれば

JRとほとんどの私鉄にバスまで乗れるから

利便性を考えてみんなが持つようになったのと比べると

対照的だな、と思う。

 

wikipediaにあるIC乗車カードの一覧図だとこんな感じだ。

 

 PiTaPaが飛び出しているのが分る。

今年やっと関西大手5社(京阪、阪神近鉄、阪急、南海)大阪市営地下鉄でもSuicaが使えるようになったが

いまだに準大手の山陽電車神戸電鉄神戸新交通北神急行電鉄などは使えないままだ。

 

さて、話がすっかり関西のことになってしまったけど

関東の私鉄がどんな値上げを申請してくるか注目している。

 

JR東日本が初乗りを上げてきたので、それに追従するところが出て来るだろう。

確実に言えるのは、初乗り200円の東葉高速鉄道は値上げするだろうということである。